■ 範囲や時間を広げて
考えることで、
生存確率の向上をさぐる(4/5)







ふき の この 気づき に、

ミューラー は、
心から うれしそうに、

何度も深く うなずいたのでした。





そうです! その通りです、ふきくん!


より多くの人々との
関係を見ていくうちに、

自分がどうすればいいのかが
分からなくなった
ときには…


見るべき 『 時間の範囲 』 を
「過去」 や 「未来」 へと広げて、

物事の 「原因」 や、

将来的な 「結果」 を考えることで、

突破口が見つかるようになる

ものなのです。





それに、先ほど
ネックさんたちが
気付かれたとおり、

「地元の人」 が 被害に
遭っている
かもしれませんし…


そうでなかったとしても、

他の地方の誰かが、
犠牲になっている
ことは確実です。





そんな悪質な会社があるとなれば、

その町 自体に、
悪いイメージを抱く人も
出てくるかもしれません。



つまり、時間の範囲を広げて、
『 将来的なリスク 』
まで考慮すれば、

この悪徳企業の存在は、
地元にとって、

大きなマイナスである

断言できる
のではないでしょうか?





範囲や時間を広げていく と、

どんどん 見え方が変わって、

『 自分が取るべき行動も
考えなおす必要が
出てくる 』
んですね…


なにか、先日の ネックさん の
例題を思い出します…




かみね は、ネック

『孫に お菓子をあげる おばあちゃん』

の 話を思い出しながら、

しみじみと感心するのでした。





僕は、目の前の仕事を
キッチリこなしたり、

周りの人たちと
仲良くすることは、

「どこででも通用する、

社会で生き残るための
基本テクニック」
みたいに
思いこんでいたんだけど…


う〜ん…

考えてみると、世の中って、
そんな単純じゃなかった
んだなぁ…





はい。

単純どころか、生物の数だけ
「それぞれにとっての善悪」 がある

わけですから、

こんなに難解で複雑なものも
ないと思います。





ちなみに、今回の お話は、
「地域」 の時点で終えましたが…


実際には、まだまだ その外に、

「市町村」 → 「都道府県」
→ 「国」 → 「世界全体」 など、

いくらでも視野を広げるべき
対象がある
ことは、
言うまでもありません。





しかも これって、まだ、

『 人間さんたちの社会 』 だけに
しぼった話
ですものね…


ネックさんたち のような
動物さんたちや、

自分たちの暮らす自然環境の
維持まで含めて、考えたら、

一体 どこまで
複雑になっちゃうんでしょう…?





もちろん、その それぞれに
「時間」 (過去・未来)
ってものがある
ことも、

忘れるんじゃないわよ? ふき







ふき は、話を聞いていて、

頭がクラクラしてきました。






常に そんな広い範囲まで
目を配って 考えて
生きていたら、

自分は いつか、
発狂してしまうのではないか…??
と。







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