サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第8章『将来 100%滅亡する、われわれ「生物」1』
生物滅亡の原因は『氷河期(氷河時代)』?


■ 生物滅亡の原因は、
『氷河期(氷河時代)』?
(2/2)


『次の氷河期は、いつ来るのか?』





恐ろしい時代
なのですね…

『氷河時代』





そういえば、

「次の氷河期が
いつ来るか」
は、

分かって
いるのでしょうか?





ふき も そこに
興味が ありました。



そんな 地獄
また来るのだとしたら、

人類は それに
備えなければなりません。







ところが
ミューラー は、

またも 困ったような顔で
首を横に振るのでした。




残念ながら
それについては、

人間さんたちにも、
まだ 予測ができていない

ようです。





ただ、「氷河時代」
そのものは、

近年では、

『 数億年に 1回ぐらい 』
の ペースで
訪れているようですね…





ミューラー の 言葉に、

ふき の 表情が
パァッと明るくなりました。




な、なーんだ。

じゃあ、
「次の 氷河時代」
が 来るのも、


何億年か先の話
なんだね。





それだけの
期間があるなら、

なんとか人類も
準備 が できるんじゃ
ないかなぁ。





ところが
ミューラー は、

そんな ふき の 言葉に
キョトン顔になって
しまいました。





「次の 氷河時代」…?


いえいえ、ふきくん。

『氷河時代』は、
もう 来ています
よ?





…え??

  





氷河時代の定義 は、
こうなっています。


『 地球の気候が寒冷化し、
地表と大気の温度が
長期にわたって
低下する期間のこと 』



『 極地の大陸氷床や
高山域の氷河群が存在し、
または拡大する時代 』





…どうですか、

ふきくん?






ふき は、

「2つ目の定義」を聞いて
仰天しました。




『 極地の 大陸氷床や、
高山域の 氷河群 』…



それって、南極大陸や、
グリーンランドにある
氷たち
のことでは
ありませんか!?






というか、
本当に今さらなのですが、

あのような
陸地の巨大な氷が、

長い年月をかけて
少しずつ少しずつ
流れ動いていく現象
を、

まさに『氷河』
呼んでいたはずです!






そ、そうだったのか…


僕らの 暮らしている
この 現代そのものが…


『 氷河時代 』
だったんだ…





ミューラー が、
うなずきました。




その通りです。

先ほど お話しした、

「氷河時代の中でも、
気温が それほど劇的には
下がらない時期」…


つまり、
『 間氷期(かんぴょうき)
の 1つに あたるのが…





今まさに
我々が暮らしている、
この時代
なのです。



  









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『タイムリミットは、
長く見積もっても
10万年ほど…』





茫然とする ふきたちに、

ミューラー は 続けました。




現在 われわれは、

250万年ほど前 から
始まっている

『 第四紀 氷河時代 』
まっただ中で、
生活をしています。





最も最近では
7万年前に始まり
1万年前に終わった
「氷期」や、

現代のような
「間氷期」を、


長い年月をかけて、
何度も何度も
交互に くり返す…





これこそが、

『 氷河時代 』の
実態
だったのです。






まさか、

ふきたちの暮らしている
この時代 そのものが、
『氷河時代』だったとは…




「地球温暖化」
叫ばれているので、

てっきり 自分たちは
「あたたかい気温の時代」で
暮らしているのだとばかり
思っていた
のですが…






そこまで考えて、

ふき は ハッと
思い当たりました。





ちょっと 待ってよ?

「今が 氷河時代」
ってことは…


逆に もしかして、
その前の時代は、
もっと…




ミューラー が、
深く うなずきました。







その通りです。

はるか昔には、
現代より もっともっと
『暑い』気候が、
普通に続いていた

のです。





たとえば、
「恐竜さんたちが
全盛だった時代」
は、

平均気温は 今と比べて、
『 7度 』ほども
高かった
のだとか…





つまり、
先ほどとは逆で、

「北海道」のほうが、

現在の この街と
同じぐらい高温
で…





一方で この街は、

夏場に 熱中症などで
生物がバタバタと
死んでしまうような、


大変に
生きづらい土地

だったわけですね。






ふき は 今まで、

極寒の「氷河時代」
こそが、

生物が生きていけない
つらい時代
だとばかり
思い込んでいたのですが…



今の我々にとっては
むしろ、

『 氷河時代が終わって
しまった時のほうが、
暑くて生きていけない時代 』

とすら 言えそうです。






もちろん、

暑くなるにしたがって
極地に近いほうに移動
していけば、

気温だけは何とか
なるでしょう。



でも、

「動植物の生態の適応」
地球の気温変化に
追いつかなければ、

大量の生物が死に


それを食べて
暮らしてきた人間にも
大量の餓死者が出る
のは、

『氷期』の ケースと同じ
です。




そうした時代 が、

どんなに運が良くても
おそらくは
「数億年以内」
に、

確実に 訪れてしまう
のです。


  









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『全ての地球生物の未来は、
「人類」が左右する』





もっとも その前に、

次の『 氷期 』が来る
可能性のほうが高い
ので…



実際に われわれに
残されている時間
は、

「数億年」どころか、

長くても
『 10万年 程度 』

ではないでしょうか…?







「氷期」によって
必ずしも生物が絶滅する
とは限りませんが、


それに近い
甚大な被害
こうむる時代が、

10万年ほどのうちに、
ほぼ確実に
訪れてしまう
のです…





多分、僕らの
生きている間には、

そんな事態には
ならないと思うけど…


僕らの子孫たちは、
どうなっちゃうんだろう…




ふきが 悲しそうに
つぶやくと、

かみね が 励ますように、
こう言いました。





でも…

人間さんたちには、
すばらしい知識…

たとえば『科学』
ありますよね?





それで、

何とかできない
ものでしょうか?





かみね の 言葉に、

ミューラー
大きく うなずきました。





そうですね。

現在では 無理でも、

将来的には、
「気温をコントロール」
したり、

「地球外に 巨大な
居住施設を建造」

することで…





『生物の絶滅を回避できる
すばらしい時代』を


実現できる日
来るかもしれません。






ただ、

私たち「動物」が、
わずか 10万年で
そこまで進化できる
可能性は、

ほぼ ありません
から…





どうしても、

『人間さん』のみに
努力や責任を押しつけ、


一方的に頼ることに
なってしまう

とは 思いますが…






そう言いながら、
ミューラーかみね


申し訳なさそう な…

しかし、なにかを
期待する目
を、

『人間である ふき
向けるのでした。

  





重大な任務 を背負った
ような気持ちになって、

ふき が オロオロと
ネック のほうに
顔を向けると…



ネックは ただ、
いつもの ニヤリ顔 で、

ふき を 見上げたのでした。


  





私たちが生きている
この現代が、
実は『氷河時代』の1つ

だと知って、

驚かれた方も
多いのではないでしょうか?


言うまでもない事ですが、
現在のような
「比較的すごしやすい 間氷期」
は、長くは続きません。



私たちの地球が
次の『 氷期 』
に 入り、

今の人類の文明が
維持できないほどの
大ダメージを受けてしまう、

その日が来る前に…


どうか、
「人間」の皆さん。

『 地球の生物たちが
生き残れるだけの
高度な文明 』
に、
辿り着いてください。


我々に「残されている時間」
は、きっと もう、

それほど 多くはない
のですから…


【下へ 続きます】



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