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第8章『将来 100%滅亡する、われわれ「生物」1』→ 生物滅亡の原因は『太陽』? |
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さて… ここまで お話しした 『 強力な 太陽フレア 』の 発生の可能性は、 どちらかといえば 「近い将来に 起こりうる 可能性のある話」 です。 | |
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その意味では 恐ろしくもありますが… 一方で 太陽フレアは、 「必ずしも 絶望的という わけではない現象」… という 見方もできます。 | |
たしかに、ミューラーの 言う通りです。 たしかに 強力な 太陽フレア の 発生は、 電気機器などが 多大なダメージを与え、 多くの生物に 放射線障害を 与えるかもしれません。 しかし、 だからと言って、 それで 即座に 生物が滅亡するか…? というと 疑問です。 ( もちろん、太陽フレアの規模 にも よると思いますが… ) | |
ところが 逆に、 「近い将来」ではなく、 『遠い未来』… 今から 何10億年か 未来 にまで 視野を広げると… | |
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太陽が この地球に、 『確実で壊滅的な被害』を もたらしてしまう ことが、 実は すでに 予測されてしまって いる のです… | |
ミューラー の 言葉に 仰天しつつも、 星好きの ふき は ピンと来ました。 | |
『 赤色巨星 』ですね? 太陽みたいな恒星が、 死ぬ間際に ものすごく 巨大に ふくれあがって、 近くの惑星を 飲み込んじゃう っていう… | |
ネック や かみね が、 ちょっと感心 したような視線を ふき に 向けました。 ミューラー も うれしそうに うなずきつつ、 しかし、少し 訂正を加えました。 | |
はい、たしかに太陽は、 今から 60億年ほど経つと、 赤色巨星化 し、 水星や金星を 飲みこむほどに 巨大化 してしまい… | |
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その頃には この地球も、 巨大になった太陽の影響で 異常に高温化 して、 生物の住めない星に なってしまう と 考えられています。 | |
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ただ、 実は それより ずっと早い時点で… 『別の理由』によって 地球は、 「太陽の影響」で 生物の住めない星に なってしまう そうです。 | |
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別の理由…? | |
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はい。 実は 太陽は、 ごく少しずつでは ありますが、 その 放射エネルギーを 年々 増してきている のです。 | |
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そのスピードは だいたい、 『1億年に 1%』 程度です。 これは一見、 非常に小さい 数字に思えますが… | |
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この影響で 地球は、 今から 10億年後 ぐらいには、 水が枯渇した星と なってしまう のです… | |
10億年後の 地球には、 『水が無い』!!?? 子供のころに読んだ 星の本で、 40〜50億年後ぐらいに 太陽が「赤色巨星」化してしまい、 地球が住めなくなってしまう ことは知っていた ふき でしたが… まさか、それより はるかに早い段階で、 今と 大して変わらない 太陽のまま、 地球が 住めなく なってしまう とは… この話は、 ふき には 非常に大きなショック でした。 | |
これは、難しい言葉で 言いますと、 『 ハビタブル ゾーン 』 という、 「生物にとって快適な、 太陽からの距離」が 変化してしまうために 起こる事態です。 | |
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太陽からのエネルギーが どんどん強く なっていけば、 相対的に、 「ハビタブル ゾーン」は 今より 遠い位置へと 移動していきます… | |
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すると 地球は、 ハビタブルゾーンよりも 太陽に近い惑星 に、 「結果的に なってしまう」 というわけなのです。 | |
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「ハビタブルゾーン」が 変化してしまうことで、 僕らの「地球」が、 「現在の 金星 や 水星」 みたいな立場の惑星に なっちゃう わけか… | |
ふき は、 なにか 絶望的な気持ちで この話を聞きました。 あんなに あたたかい恩恵を 与えてくれている太陽 が、 将来的には この地球を、 人の… 「生物」の住めない 灼熱地獄に変えてしまう なんて… ガラス戸から見えている 太陽の光が、 一瞬 ジワリと強く なったような 気がして、 ふき の 体は 逆に ズーン… と 寒くなるのでした。 一方 ネック は、 「そんな未来のことなんか 知らないもんね」 という 顔つきで、 大きなノビを1つして、 おだやかな 春の日の光の中で、 まどろむのでした… |
私たちの地球を 生んでくれた「太陽」が、 その地球を 『 生物が住めない惑星 』 にしてしまうまで、 リミットは 10億年 です。 私たちの子孫は、 望む・望まないに かかわらず、 10億年以内には この母なる星を 「巣立つ」宿命にあるのです… |