サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第8章『将来 100%滅亡する、われわれ「生物」1』
生物滅亡の原因は『他天体からの影響』?


■ 生物滅亡の原因は、
『他天体からの影響』?
(3/4)


『超新星爆発の
「ガンマ線バースト」による、
広範囲への 絶望的な被害』





ただ ふき には、

もう1つ心配なこと
ありました。






星同士が
ぶつかる可能性は、

取りあえず
「ほぼ 0」と言えそうです。



でも 恒星は、
年老いていくと、


最後に その姿を
大きく変えてしまいます。





私たちの太陽ぐらいの
質量であれば、

『 赤色巨星 』になって
近隣の惑星を飲みこむほど
巨大化
しますし…



もっと大きな質量を
持った恒星は、
『 超新星爆発 』
などを起こして、

広範囲に 多大な被害を
及ぼした
りします。



さっき 話に出た
『 ブラックホール 』も、

そうした 「恒星の死」
によって誕生する
天体の1つなのです。



そういった
凄まじい「星の死にざま」
の 影響が、


地球に降りかかってしまう
ことも、あるのでは
ないでしょうか…?

 





ふき
おそるおそる、
その懸念を ミューラー
たずねると…


トンビ紳士の答えは
こうでした。






たしかに、

『 超新星爆発 』
起こすような
大型の恒星の死は、

近くの恒星系の生物までも
巻きぞえにしてしまう…


と 考えられています。





…というのも、
超新星爆発のさいには

『ガンマ線 バースト』
と 呼ばれる現象が発生し、

生物に有害な放射線である
「ガンマ線」が、


とてつもない量、
まき散らされる

と 考えられているからです。






大ざっぱにですが、

爆発点から
「半径 5光年以内」

であれば、

そこに住む生物は
間違いなく『全滅』…




「半径 50光年以内」
であっても、

壊滅的な被害を
受けてしまう

と 予測されています…



  





「50万キロメートル」
どころの話ではなく、

『 50光年 』彼方にまで、
爆発の影響力が及ぶとは…



『 超新星爆発 』
という自然現象の、
絶望的なまでの破壊力 が、

マザマザと実感
させられる数字です…





ですから たとえば、

先ほど お話しした
私たちの太陽系の
お隣の星、
「アルファ・ケンタウリ」
が、

もし「超新星爆発」
起こしたとしたら…





「4.3光年」しか離れていない
太陽系の生物は、


100% 絶滅してしまう
ことでしょう…





そ、そんなっ!




ミューラー が、
暗い顔で うつむいて
しまったのを見て、


かみね は、
地球最後の日の
凄惨な光景
を 想像し、

悲痛な声をあげました。



【下へ 続きます】



【広告】

 



『「超新星爆発」の 危険の、
ある星と ない星』





ところが、
そんな かみね に、

ふき が 困ったように
ほほえみながら、

やさしく
こう言ったのです。






大丈夫だよ?
かみねちゃん。

地球が
「アルファ・ケンタウリ」の
超新星爆発で滅ぶ

なんてことは、

絶対に無い んだから。





そうでしょ?

ミューラーさん。





その言葉に、
かみね は キョトン
とした顔になり、






一方 ミューラー は、

ちょっと
イタズラっ子のような
笑みを浮かべながら、

顔を上げたのでした。





…さすがですね、
ふきくん。

その通りです。

地球は、
「アルファ・ケンタウリ」の
超新星爆発では、
滅びません。


なぜなら…





そもそも、
「アルファ・ケンタウリ」の
質量が 足りない
んだよ。

「超新星爆発」が
起こるには、

最低でも、
「僕らの太陽の4倍ぐらいの
質量が必要」
らしいんだ。





だから、太陽より
ちょっと大きい程度の
「アルファ・ケンタウリ」なら、

最期は
「超新星爆発」ではなく、

太陽と同じように
『 赤色巨星 』化
した後…





内部のガスを
付近に噴出して、

「白色矮星」が 残る
だけで 済むんじゃ
ないかな?





他のことは いざ知らず、

「ゲーム」「天文」
についての ふき の 知識は、
なかなかのものです。



かみねネック
視線に こもった
尊敬 を 感じて、

ふき は 照れくさそうに
頭をかいたのでした。

  






ちなみにですが…

「超新星爆発…
ガンマ線バーストを
発生させるほどの質量」

を 持っていて、

かつ「地球に近い恒星」
としては、





さそり座 の
『 アンタレス 』

オリオン座 の
『 ベテルギウス 』

などが あります。





ただ、

これらは いずれも
地球から 600光年以上
離れている
ので、

「ガンマ線 バースト」の
影響も、軽微で済む…

と 考えられているそうです。



 






もちろん、

それぞれの「恒星系」は
それぞれの速度で、

この銀河系の中を 移動
していますから…





長い長い年月の後には、

そうした 危険な巨大恒星と、
われわれの「太陽系」が、


50光年以内に
近づいてしまう
ケースも
無いとは言えません…





しかし それは、

おそらく
何億年も 未来の話
だとは 思われますが…





この回答を聞いて、
ふき も、

ようやく とりあえず、
ホッとしたのでした。


 



【下へ 続きます】



【広告】

 





[章の 目次 に戻る]