サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第8章『将来 100%滅亡する、われわれ「生物」1』
月夜の ネック


■ 月夜の ネック(3/4)

『ネックさんの「心」が
残るなら…』





でもさ、

キツネの おじいさんは、
「3つ目の願い」で、

ネックさんに
『神さまみたいな 長い寿命』を
与えてくれる
んだよね?





ふき の 言葉に、

しかし ネック
答えませんでした。







ネックさんの「体」が
無くなっちゃった
後も、

「神さま」みたいな
存在になることで、

ネックさんの『心』だけは
消えずに残ってくれる

っていうなら…





僕は…

なんだか、
うれしいなぁ…





そのときは ネックさん、

うちに残って
くれてもいいし…





「あの公園が いい」
って言うなら、

ネックさんが
亡くなっちゃった後も、

僕、また あの公園に
遊びに行くようにするよ。





もちろん、

「神さま」に なっちゃった
ネックさんの姿は、

もう 僕には見えない

だろうけど…





…ていうか、

ネックさんが
「神さま」になったら、

僕より長生き
なっちゃうんじゃないの?






一生懸命 言葉を探して
話し続けているうちに、


なぜか、

座っている
ネック の 後姿が

どんどん小さく
頼りなくなっていく

ように思えて…



ふき は あわてて
正座をすると、

後ろから ネック
抱えあげて、

自分の膝の上に
のせたのでした。



  






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