■ 月夜のネック(4/5)





でもさ、

キツネのおじいさんは、
「3つ目の願い」で、

ネックさんに
「神さまみたいな長い寿命」を
与えてくれる
んだよね?





ふき の 言葉に、

しかし ネック
答えませんでした。




ネックさんの「体」が
無くなっちゃっても、

「神さま」みたいな
存在になることで、

ネックさんの「心」が
消えずに残ってくれる

っていうなら、

僕は…

なんだか、うれしいなぁ…





そのときは ネックさん、

うちに残って
くれてもいいし…

「あの公園がいい」
って言うなら、

ネックさんが
亡くなっちゃった後も、

僕、また あの公園に
遊びに行くようにするよ。





もちろん、

「神さま」になっちゃった
ネックさんの姿は、

もう 僕には
見えない
だろうけど…





…ていうか、

ネックさんが
「神さま」になったら、

僕より長生き
なっちゃうんじゃないの?






一生懸命 言葉を探して
話し続けているうちに、


なぜか、
座っている
ネック の 後姿が

どんどん小さく
頼りなくなっていく

ように思えて…



ふき は あわてて
正座をすると、

後ろから ネック
抱えあげて、

自分の膝の上に
のせたのでした。



  






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