■ あたしの『お父さん』(1/5)

『ネックの 以前の飼い主の、その後』


執筆日 2019年 11月03日   最終更新日 2019年 11月24日





分かりました。

おそらく、
うまくいくと思います。





春の あたたかい日差しが、

ゆるゆると
ふりそそぐ リビング…



その中央に、

ちょっと 緊張した
ネック が、
チョコンと 座っています。




かみね は、

その そばに
静かに腰を下ろし、

ネック
小さなひたいに、

そっと 自分の
前足をのせました。


  




2匹から少し離れた
場所に座って

それを見ている
ふきミューラー も、

少し 緊張しています。

  






『自分の 元の飼い主だった
おじいさんが、


今 どうしているかを
知りたい』







そんな ネック
たっての願いで、

かみね
神通力を使って調べてみる

ことになったのでした。




もちろん これは、

キツネの神さま
『3つの願い』とは

まったく無関係
要望です。




以前に ふき が、

「デートで、彼女の
ご機嫌を取るために
ヘコヘコしていた」

みっともない姿を
見られてしまった

ことが ありましたが…



そのときにも使用された
この能力は、

「神さま」にとって、
ごく初歩的な力に
すぎない
のです。







にも かかわらず、
ネック が、

キツネの おじいさん
かみね
なかなか この件を
頼まなかった
のには…


いろいろと 複雑に
「思うところ」
あったのでしょう…






そんな ネック も、

『あと少しで
自分の寿命が終わる』

という時期になり、

ようやく
決断がついたものと
思われます。





うん、まあ…


やっぱり ちょっと、
気になるしね…





そんなふうに

気のない素振りを
見せている
ネック ですが、


『3年ぶりに
「元の飼い主」の生活を
知ることができる』…


という 期待の大きさ は、

めずらしく
ソワソワしている
その様子からも
丸わかりでした。


  

  






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