■ あたしの『お父さん』(3/7)
『ネックの 以前の飼い主の、その後』





とはいえ、

今日の かみね は、

ちょっと時間が
かかっている
様子…





ネック
元の飼い主
である
「人間の おじいさん」


その おじいさんの
今後を心配して、
引き取ったという、
息子さん ご夫婦
住まいは、

どうも、

この街から
かなり 離れた場所

のようです。





それで、
引っ越しした後も、

あの公園に
来れなかった…


という事なのかな?






そんな事を
つぶやきつつ、

さらに じっと
待ち続けたところ…



それまで 目をつぶって
小さく うなっていた
かみね が、

目をつぶったまま、
「あっ」と 安堵の笑みを
もらしました。



息子さん夫婦の お家を
見つけたのです。







い、いた?

お父さん。




ネック
さらに グイッと
かみねに 近づきました。





…「お父さん」?





どうも ネック は、
以前の 自分の飼い主を、

心の中で
そんなふうに
呼んでいたようです。




かみね は、
ちょっと おだやかな顔に
なったものの、

まだ 目をつぶったまま、

「千里眼」を駆使して
色々なことを調べます。







それほど 裕福という
わけではないけれど、

人並みな生活水準と、
清潔感さを感じさせる
家の中




そこに住む人々の、
性格や、思い出



そして何より、
「人間の おじいさん」

『ネックの お父さん』
の 姿を求めて、

かみね は 家の中を
駆けまわるのでした。


  






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