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第2章『それって、しあわせ?』→ 『学歴』が あれば、本当に幸せ? |
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ふき が、 疲れきった顔で、 うなずきました。 | |
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そんな ネック の 苦笑を 見つめながら ふき は、 先日 この白猫の発した 「日本は、まだまだ 学歴社会」 という言葉 の 見え方が、 自分の中で 変わっていく ように 感じられるのでした。 | |
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ミューラー の この言葉で、 ふき の 苦い思い出 が よみがえりました。 今でこそ、 「ユーザーサポート」の リーダー職 である ふき ですが… 実は、今の会社には、 『プランナー』… つまり「企画」として 働くつもりで入社 していたのです。 ( 「企画職」とは、 どういうゲームを作るかを 具体的に考えて、 プログラマ や グラフィッカー などのスタッフに指示を出していく、 制作監督 のような仕事です ) 高い倍率の募集 だったのですが、 最後には、 ふき の 最終学歴 が 応募者内で それなりに 高かった ことが、 選考の 決め手 になりました。 ところが、 過去のゲームの いろいろな良さを『憶える』 のは 大の得意でも、 ここ一番で、 『応用力ある発想』が 足りない ふき の ゲームアイディアは、 どうしても 既存のアイディアの 『二番せんじ』に なってしまいがちでした… そのため、 企画会議などでも なかなか 自分のアイディアに GOサインが もらえず … 気づけば プランナー職を外され、 「商品管理課」に 回されて、 日々の生活のために、 現在の「サポート業務」を イヤイヤこなし続けている… そんな経緯があったのです。 ちなみに、 ふき の 勤めている ゲーム会社には、 最終学歴が 「高卒」でありながら、 人生の早い時点から ゲームメーカーへの就職を決意し、 若い頃から 独自の 地道で幅広い学びを積み重ね、 現在では、 企画部門などで バリバリ活躍している者 が 何人か おり… 「大卒」の ふき は、 いつも それを 苦々しく 思っていたのでした。 | |
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という 感じに… でも、 ふき は 今日、 ミューラー たちの話を通して、 「自分に 足りなかったもの」や、 「自分の 根本的な勘違い」に、 ようやく 気づけたような気がします。 今の日本の『 学歴 』は、 必ずしも… あるいは、 業種によって は、 ほとんど、 『 現場での 実力 』を はかる モノサシには、 なってくれない物 だったのです。 そんなふうに 気落ちしている ふき に、 ネック は、 こんな考え方 についても 話してくれました。 |