サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第2章『それって、しあわせ?』
将来の『夢』が あれば、本当に しあわせ?


■ 将来の『夢』が あれば、
本当に しあわせ?(3/5)


『「夢」を持つことの
デメリット(夢 暴走族)』





『夢』に 向かって
進んでいる人は、

前向きで
勢いがありますよね?




ミューラー の 言葉に、
ふき は うなずきました。



特に、自分の夢が
なかなか前進していない
今の ふき
には、

夢に向かって
猪突猛進に突き進める人々が
うらやましく、

ねたましいほどに
輝いて見える
のです。





ところが ミューラー は、

うなずく ふきを 見て、
少し困ったような顔をして、
こう 続けました。




しかし、
「勢い」があるから
といって、

それが 必ずしも
「良い方向」に 向いている
とは 限りません。




『夢』にとって
一番大切なのは、
「達成へのスピード」
ではなく、

『その内容』
なのです。




先日、仕事について
話し合ったときにも、

似たような指摘 が出たのを
ふき は 思い出しました。






「夢に向かって 突っ走るのは
絶対に正しい!」
みたいな、

無思考なバカ
最近 多いもんね。


「アクセル全開の 暴走車」
みたいなヤツが。




ネック の 言葉に、

ミューラー も 寂しそうに
うなずきました。




その通りです。

「夢に向かって
無我夢中に 突っ走る自分」
に 陶酔
して、

その夢を追ったり、
それが達成される事によって
世の中に生じるであろう
「害」の 面
について、

キチンと見ようとも、
考えようともしない…




そうした人々を
私は個人的に、

『夢 暴走族』
(ゆめ ぼうそうぞく)

…と、呼んでいます。




特に最近は、

先ほど お話ししたように、
『そもそも「夢」というものを
勘違いしてしまっている人々』

が たくさんいるため…


『夢 暴走族』の 数も
ドンドン増えているように
思われますね。




そうした
「勘違いした夢」は、

ご自分を「しあわせ」
するどころか、

追えば追うほど
むしろ「しあわせ」から
遠ざけてしまうのです…




困った顔で 腕組みしたまま、
ミューラー の話は続きます…

 




【下へ 続きます】



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さらに 困ったことに、
最近は、

たとえば 周りの人が
「その夢の おかしさ」に
気づいて
いても、

なかなか それを
指摘できない
という
難しさも出てきています。




「指摘できない」って…

ど、どうしてですか??




首を傾げる ふき に、
ミューラー が 答えました。




『夢に向かって
突き進む生き方は、
とにかく立派で美しい』

といった風潮が、

今の世の中に
蔓延してしまっている

ためです。




うかつに「指摘」すれば、

『他人の夢に口をはさむ、
心の狭い人』
という
烙印を押されてしまう
危険があるので、

よほど気心の知れた
間柄でないと、
おかしさを指摘できない し、
指摘しても もらえない




「夢」というものを
大切にしすぎた・
美化しすぎた
あまり、

かえって 息苦しい、
「しあわせ」とは言いがたい
世の中に、


今の社会は、
なってきてしまっている

のではないでしょうか?





「仕事してるから 偉い」
んじゃなくて、

その仕事が
『世の中の 役に立って』

はじめて、

「良い仕事」って
言えるわけだよね?




『夢』も、それと同じ
ってことよ? ふき





そう言って ネックは、

考え込んでいる
ふき を 見上げて、
ニヤリと ほほえみました。


 




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