サイト『生きる意味の「正体」教えてやるにゃー』
第11章『人間は、地球最後の「はかない希望」』
生物が生き残るためには、『詐欺師』の撲滅が不可欠


■ 生物が 生き残るためには、
社会のガン『詐欺師』の
撲滅が、不可欠(2/5)


『全ての人間の中には、
詐欺師と同じ
「自己正当化」「自己欺瞞」が
存在する』





なんだか
疲れちゃったから…


あたし、
もう 寝るね…






そう つぶやいて、

1匹で寝室のほうに
トボトボと歩いていく
ネックを 見送った後…



とうとう かみね
泣き出してしまいました。






どうして 人間さんは、

こんなヒドい 嘘(うそ)
平気で つけるんですか!?








何も言えない
ふきに 代わって、

ミューラー
寂しそうに
首をふりました。





かみねさん…

お気持ちは 分かりますが、

全ての人間さんが
「嘘つき」というわけでは
ありません
よ?





もちろん、

今回のような「詐欺」を
平気で行える、

『自分の生存のためなら、
他者は どうなってもいい』

といった

「動物レベルの脳」しか
持っていない
異常な人間
も、

「ごく一部には」
存在します…





でも、

そうした
「一部の 異常者」
をもって、

『人間さん全て』を
批判してしまう
のは、

「違う」ように
私は思うのです。





ミューラー の 言葉に、

かみね が 寂しそうに
うなずきました。







それに、
以前も お話ししたように、

生物は
「自分が得すること」を
『善』だと思い込みます
し、

視野の狭い者は
『範囲を広げて 物事を
考えようとしません』





ですから
詐欺師の 連中 も、

自分たちの行為を
『悪』だとは
少しも思っていない

のは もちろんのこと…





むしろ、

『自分たちは、
「自分たちの家族を養う」ために
一生懸命 働いているんだ!』


『ガンなどの病気で
希望を無くした人々に、
「夢」を 与えてやっている
すばらしい仕事だ!』





『私たちが悪いんじゃなくて、
私たちに こんなことをさせる
「世の中」のほうが悪いんだ!』


『私たちは悪人どころか、
立派な善人だ、犠牲者だ!!』





…といった
世迷言(よまいごと)で、

『自分自身すら
ダマしている』

可能性すら、

あるのです。





人間のことを
深くは知らない
かみね にとっては、

それは 信じがたい事
でしたが…






実際、
それに近い連中に
カモに されかけた
経験のある
ふき には、


『十分に ありそうなことだ』
と うなずけると同時に、

つくづく イヤな気持ちに
なるのでした…










こうした思考は、
『自己 正当化』
(じこ せいとうか)

あるいは
『自己欺瞞』
(じこぎまん)
などと 呼ばれるもので…





これを
完全に防ぐことは、

いかに 高度な脳を持つ
人間さんたち
であっても…


いえ、むしろ
「高度な脳を持つ」
からこそ…





切っても切れない
『心の 裏面』として、


「人間さんの 誰の中にも、
大なり小なり 存在する」

のではないでしょうか…



 









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『「詐欺師」のような存在は、
長期的に見ると
「地球生物を滅ぼす原因」になる』





しかし、

そうやって
「ある意味 仕方の無いこと…」
と 語る

ミューラー自身に
とっても、



こうした
「人間による詐欺行為」は、

本当に 胸が苦しくなるほど
腹立たしく 悲しい

のでした。






ネック のような
「病気で苦しむ者」を
平気でダマせる、

『詐欺師の 異常性』
への「怒り」も、
もちろん あるのですが…




『人間の持つ脳の
すばらしさ』


心からの 深い敬意
持つ彼にとって、


それを「悪用」することしか
できない人間の存在
は、

たとえ少数であっても
無念 でならないのです。


 






そして、

ここからが 重要
なのですが…



ミューラー によると、

「詐欺師」のような存在は、
『今後の地球生物の 存続』
を 考えたとき、

見逃すことのできない
「重大な 障害」として
我々の前に立ちはだかる

事になる
というのです。


 




それは、
こういう話 でした。








私は 以前に何度か、

『人間さんたちの
「文明の発展」だけが、


生物の「地球脱出」を
成功させるカギを
握っている』…


という お話を
させていただきましたが…





ふきかみね
うなずきました。

 






実は、

その際の
最も大きな 障害


人類の「文明発展」を
さまたげてしまう
要因となる
のが…





『人間さんたち自身の、
嘘(うそ)や 詐欺』

なのです。






ええっっ!!?

 




…と、仰天しつつも、
ふき首を傾げました。



嘘や詐欺は、
もちろん 良いことでは
ありません
が、


だからといって、
それが
『人類の「文明」の
発展をさまたげる』

というのは、


いくらなんでも
飛躍しすぎ では
ないでしょうか?






しかし、

続く ミューラーの 話
を聞くと、


ふき にも
「嘘」や「詐欺」の 持つ
『本当の 恐ろしさ』
が、

ジンワリと
理解されてきたのでした。


  









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『信頼できる人間が相手の仕事は、
自分の「熱意」が 向上する』





「文明を発展」させるために
不可欠なもの…



それは
『人間さん同士の
協力関係』

です。





そして、

人々が 自ら
「協力したい」と 思い


「自分の力」を
進んで 世の中に
提供する気になる

ためには…





『周りの人々を
信頼できるか どうか』


が、非常に重要な
ポイントなります。






これは ふき には、
深く うなずける話
でした。







ふき
子供のころ読んだ
「歴史の本」の 中に、

『戦争前や 戦争中には、
敵国のスパイが、
国内で「デマ拡散」の 工作を
しようとする』


という話が
書かれていました。



目的は もちろん、

『国民の心を 疑心暗鬼で
バラバラにして、
国の力の源である
「結束力」を 乱し、
弱体化させるため』

です。









また、
ふきが 今の会社で、

「生活費のため」
分かっていながら、
業務に、身を入れて
邁進する気になれない
のは、

なにも
「プランナーになるための
勉強の時間が
減ってしまうから」

だけではありません。






自分たちの作るゲームに
誇りも 愛着も無く、

ただ 生活費のためだけに
「適当に形にしたもの」を
平気で売りさばく、


『社内の 大半の
開発チームの 面々』…




買ったゲームが
自分の理想のものでは
無かったという
「個人的なイライラ」を、

購入者という
アドバンテージを盾に、

罵倒しやすい
「ユーザーサポート」に
吐き散らしてくる、


『一部の 幼稚な
ユーザーたち』…





そうした人々相手の
仕事に、

どうして 積極的に
『自分の 全力』を…

『大切な 人生の時間』を、

提供しようと
思えるでしょう??


 





逆に、

もし、ふきの 会社の
同僚たち
が、

ユーザーが
本当に喜んでくれる
ゲーム作りを目指して、


日々「勉強」を怠らない
ような人々
であったり…



ユーザーサポートに
かかってくる電話
が、

個人的な逆ウラミによる
罵倒ではなく、

本当に より良いゲームを
作ってもらおうという、


遊び手からの
熱意に満ちた
「叱咤・激励」

であったなら…








ふきは、ここまで
今の会社の仕事に
ウンザリする
ことは
無かったでしょうし、


むしろ、
彼らの そうした
「熱意」に 応えたくて、

多少の残業など、
自ら進んで 買って出た

ように思うのです。







「信頼できる相手」
「信頼に値する相手」
の 存在は、

自分自身が 仕事などに
「全力」を そそぐための、

不可欠な『原動力』



「誰かのために 頑張りたい」
という思いを生み出す、

唯一無二の『源泉』
なのです。





社会人である
ふき には、

それが 日々、
痛いほどに 実感される
のでした。

 





そんな ふき の 理解を
喜ぶように、
深く うなずいた
ミューラー は、




さらに、
こう 続けました。







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