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第11章『人間は、地球最後の「はかない希望」』→ 『霊・あの世・生まれ変わり』の 正体 |
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仮に、 本当に 生物が死ぬたびに 「生まれ変わって」、 別の生物になっていた とします。 ちょうど 人間さんが、 古い自動車を、 新しい自動車に 乗り換える ように… | |
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でも、 そうやって 「肉体」を 乗り換えつつ 「霊魂」が 生き続けていた としても、 そんなものは まったく 無意味 だと思うのです。 | |
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なぜなら、 生まれ変わるたびに、 前世で積み上げた 経験や知識が、 毎回すべて「リセット」 されてしまい、 『来世に まったく 反映されていない』 からです。 | |
た、たしかに !! 地球上には 何10億人 もの人間が 常に あふれているのに、 その人たちの中に、 『オレ、前世の記憶が 残っているから、 生まれて すぐにでも 大学をパスできるし、 何なら、すぐに 就職してもイイぜ〜?』 みたいなことを 言っている人を、 いまだ かつて 見たことがありません。 | |
それは つまり、 たとえ 本当に 「生まれ変わり」 というものが実在 していたとしても、 「前世で積み上げたもの」が まったく引き継がれずに、 今の生物として 生まれ変わっている… という事になります。 これを たとえば、 「パソコン」に たとえてみると、 バックアップも 一切とれず、 いつか 必ず、 致命的なクラッシュを 起こしてしまうことが 確定している ような、 とんでもなく 『使えない』コンピュータ という事になりますし… ミューラー の 「自動車」の例えを 使うなら、 「自動車を乗り換えた とたんに、 運転手が それまでの 運転テクニックを すべて 忘れ去ってしまう」 ようなものです。 そのたびに、 また 1から 自動車運転の練習を しなおさなければ ならない なんて、 あまりに 非効率 かつ 無意味 ではないでしょうか? それに比べて、 『DNA』は なんと 優秀なのでしょう… ふきは、以前に ミューラー と 交わした、 『DNA が、長い歴史の中で 積み上げた 生存のための知識を、 自分のコピー(子供)へと 受け継いでいく話』 を 思い出すのでした。 |
「生まれ変わり」と 違い、 『DNA』は 間違いなく 実在が確認 されているもの です。 しかも、 「生まれ変わり」のような リセットも起こさない … こんなに 優秀な機能 を すでに 体内に持っている われわれ生物が、 どうして 「生まれ変わり」なぞに 頼る必要があるのか…?? 『DNA の凄み』を 知っている 今の ふき には、 「生まれ変わり」が 実際に あろうが無かろうが、 『そんな 時代遅れの 原始的な 欠陥システム』 の お世話になど なりたくない… としか 思えないのです。 むしろ、 いまだに この 『生まれ変わり』システム を ありがたがって 信じ込んでいる人々 が 一部にいることが、 信じられない ぐらいです。 そうした、 「生まれ変わり」を かたくなに信じたがる 人々の心理 を、 ミューラー は、 次のように分析しました。 | |
そういった方々は、 「死によって 自分が 滅してしまう」 ことへの、 『生物が 根源的に 持っている恐怖心』を、 自分自身でコントロール することができず、 ゴマかしたい ところが 大きいのでしょうね… | |
そう語りつつも ミューラー は、 「気持ちは、分からなくも ありませんが…」 という顔で、 彼らを 憐れむのでした… | |
ま、 あたしは 「生まれ変わり」なんて 信じないし、 頼らない けどね。 | |
ネック が 鼻で笑いました。 | |
そんな、 自分が見たことも 経験したことも無いものを 鵜呑み(うのみ)にして、 実際に死んでみたら 『実は そんなもの ありませんでした〜』 なんてことになったら、 泣くに泣けないじゃん。 | |
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それよか、 今 『実際に生きてる』 この瞬間 に、 あたしが、 出来ること… | |
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ふきの おバカさんに、 この ネックさん の 学んできた 『生きる意味』を トコトン教育する ことのほうが… | |
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ずっと ずっと 重要 だと思うのよね。 | |
「バカ」呼ばわり されても、 ふき には ネック の この言葉が、 とても あたたかく 感じる のでした。 |
「生まれ変わり」は 実在しなくても、 『ネック の 知識』を 「自分の知識」として 生まれ変わらせる ために… この白猫が いなくなってしまう その日まで、 彼女から トコトン、 学び続けよう と ふき は 思うのでした。 ミューラー も、 うなずきました。 | |
『生まれ変わり』を 信じれば、 たしかに 少しは、 「死」への恐怖心も 薄らぐ かもしれません。 | |
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でも そんな 「あるかどうかも 分からないもの」 に すがるよりも、 『人生は たった一度しかない、 かけがえの無いもの』と 最初から 覚悟 を 決めて、 | |
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自分の体が 完全に機能しなくなる 最後の一瞬 まで、 『本当に自分が 心から望むことの 実現のために、 最後の1滴まで この命を使い切る』 ことに 邁進するほうが… | |
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はるかに はるかに 「しあわせ」だと、 私には 思えて ならないのです。 | |
「一度しかない」からこそ、 「永遠ではない」からこそ、 生物は 必死に、 真剣に、 『自分の命』の 使い方 を 考える… ふき は、 「生まれ変わり」や「霊」を 妄信 する人たち には 決して持ちえない『強さ』が、 今、あらためて 自分の中に 燃え上がってくる のを 感じるのでした。 |
私たちが 「幽霊」になることは、 決してありません。 でも、 『後世に残る 知識』に なれる可能性は、 誰もが持っている… どうか その事を、 皆さんには 忘れずに いてほしいのです。 |